私の住んでいる町は、いわゆる過疎地です。若い人たちは、跡継ぎだとしても帰ってきません。皆、都会で生活し、家なども購入しています。家族も特に何も言いません。昔は、専業農家だけで、生活で着ましたが、今は、兼業農家、気づけば、田んぼの半分は何も植えてない草ぼうぼうのただの空き地に変わっています。そんな場所だから、空き家も次々と増えてきています。

同じ地区のAさんが水路に落ちて亡くなっているのを発見したのは、死後3日くらいでした。Aさんは1人暮らしで、家族はいませんでした。しかしながら、同じ地区に親戚の人が住んでいました。Aさんがなくなって、家は、そのままで空き屋状態でした。草がどんどん生えて行き、だんだん家が見えなくなってきましたが、特に、親戚の人は何もしませんでした。「取り壊すのもお金がかかる」という理由で放置でした。10年位放置状態だったと思います。

しかしながら、ある日、その家に空き巣が住んでいることが判明し、ちょっとした事件になりました。近所の人にいろいろ言われ、数日後、その家は取り壊しがされました。取り壊され、何もなくなりましたが、しばらくし、また草が生え、ただの空き地になっています。

3年前、私の親戚のおばさんが病院で息を引き取りました。おばさんには、子供が3人いましたが、皆、都会に出ており、おばさんの通夜、葬式のみ帰っていました。おばさんの家は、空き家になりました。大変立派な家で、孫たちのためにトイレやお風呂もリフォームしたと言っていましたが、結局お金の無駄だったように思います。空き家になって、今年で3年目です。

今は、おばさんの妹が月に一回ほど、空気の入れ替えなどに行っているようですが、妹さんも足が悪いので、今後どうなるのかわかりません。私は、空き家バンクというものを知り、妹さんや、私の母に言ってはみましたが、皆、乗り気ではありません。田舎の人の家への思い入れは相当なもので、先祖代々の家をよそ様に・・というようなことを言われ、私の意見はたしなめられ、終わります。おばさんの家は、トイレやお風呂がきれいなので、家が軋む前に他の誰かが住むほうが絶対に良いと思うのですが、これまた難しい問題です。

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